棚下・什器のライン照明で「テープでいくか、リジッドバー(硬質ライン)でいくか」は、仕上がりの見え方と放熱・明るさを左右する分岐点です。フレキシブルLEDテープは曲げ・カット自在で間接照明向き、LEDリジッドバー(ハードバー)は硬質アルミ基板で放熱に余裕があり、直線什器を均一・高輝度に照らせます。本記事は両者の構造・放熱・明るさ(W/m)・施工性・連結数の違いを数値で比較し、現場での選定基準を整理します。
判断軸は「直線か曲線か」「どれだけ明るさ(放熱)が必要か」「アルミフレームを別途使えるか」の3点。直線で高輝度・フレーム不要にしたいならリジッドバー、角を回す・曲面・細かな長さ合わせが要るならフレキシブルテープ+アルミフレーム。コーナーが多い什器は、直線部バー+角だけテープのハイブリッドも有効です。
両者の根本的な違いは基板(PCB)です。LEDテープは薄いフレキシブル基板(FPC)で自在に曲がる代わりに、それ自体は放熱しにくく剛性もありません。LEDリジッドバーは厚い硬質アルミ基板(またはアルミ一体筐体)で、曲がらない代わりに基板がヒートシンクを兼ね、垂れずに真っ直ぐ取り付けられます。
| 項目 | フレキシブルLEDテープ | LEDリジッドバー(硬質) |
|---|---|---|
| 基板 | 薄いFPC(曲がる) | 硬質アルミ基板(曲がらない) |
| 放熱 | アルミフレームが別途必要 | 基板自体が放熱・自己放熱 |
| 明るさ(W/m)の余裕 | 放熱次第で制限 | 放熱に余裕・高W/m向き |
| 形状自由度 | 曲面・コーナー自在 | 直線専用・曲げ不可 |
| カット単位 | 数cm刻み(カット位置で) | 固定長(例:250/500/1000mm) |
| 取付の真っ直ぐさ | フレームで矯正 | 単体で直線が出る |
| 連結 | テープ用コネクタ/はんだ | バー専用ジョイント/連結コネクタ |
ポイント:「テープ+アルミフレーム」と「リジッドバー」は、最終的な見た目(硬質の直線ライン)が近づきます。違いはフレームを別手配・加工するか、最初から一体の硬質バーを選ぶか。部材点数・施工手間・放熱の確実さで選び分けます。
同じLEDでも、放熱できる構造のほうが高い電流(=明るさ)で安定して使え、寿命も延びます。リジッドバーは硬質アルミ基板で熱を逃がせるため、テープより高いW/m(ワット密度)を放熱トラブルなく出しやすいのが強みです。
テープを放熱の悪い面(木材・樹脂・密閉空間)に高W/mで直貼りすると、ジャンクション温度が上がり輝度低下・色ずれ・寿命短縮の原因になります。テープを選ぶ場合は必ずアルミフレーム(プロファイル)に載せ、放熱経路を確保してください。リジッドバーはこの放熱設計が基板に組み込まれているぶん、什器内の狭い空間でも扱いやすくなります。
| 用途・状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 棚板下の直線ライン照明(物販什器) | リジッドバー | 直線が通り高輝度・フレーム不要 |
| ショーケース・カウンター内の直線照明 | リジッドバー | 什器内の狭所でも放熱しやすい |
| 曲面什器・円柱・什器の角を回す | フレキシブルテープ | 曲面・コーナーに沿わせられる |
| 天井・壁のコーブ(間接)照明 | フレキシブルテープ | 長尺の連続ラインを自在に這わせる |
| 細かな寸法で長さを合わせたい | フレキシブルテープ | カット位置刻みで微調整できる |
| 直線部が長く、角もある什器 | ハイブリッド | 直線=バー/角=テープで両取り |
施工手順そのものは似ていますが、固定方法と長さ合わせの考え方が異なります。テープは「フレームに載せて長さを刻む」、バーは「定尺を割り付けてジョイントでつなぐ」が基本です。
什器内の放熱環境(密閉/木材/狭所)と必要W/mを見て、フレーム前提のテープか自己放熱のバーかを決めます。
直線部はバー、角・曲面はテープ。バーは定尺(例:500/1000mm)で割り付け、端数をどう処理するか先に決めます。
バーは付属ブラケットやネジで固定でき脱落に強い。テープはフレームに装着し、フレームを固定します。
バーもテープも末端は電圧降下で暗くなります。最大連結数・最大長を守り、超える場合は24V化やパワーインジェクションで対策します。
連続点灯で触れる程度の温度か、つなぎ目の明るさ・色がそろっているかを確認します。
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