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テープライト オレンジ 選定ガイド

オレンジLEDテープの選び方
アンバー・PCアンバー・RGB・電球色の違い

オレンジのLEDテープは4種類あります。見た目だけで選ぶと「夏になると暗い」「色がブレる」が起きます

直アンバー 590〜610nm PCアンバー RGB オレンジ設定 電球色 2700K 熱による出力低下 IP65 屋外防水
⚠ 「オレンジのLEDテープ」は、ぜんぶで4種類あります 「オレンジのテープが欲しい」というお問い合わせをいただいたとき、こちらから必ず用途を聞き返しているのは、オレンジには作り方の違う製品が4種類あって、見た目も価格も熱への強さも別物だからです。届いてから「思ったより黄色い」「鮮やかさが足りない」となるのは、たいていこの取り違えが原因です。
色で選ぶなら(当店の実物)
COBテープライト 全12色(Ra90超・DC24V・5m巻 税込¥2,310)。色温度・演色の見え方は1巻から実物で確かめられます

オレンジ系テープライト 4種類の違いと用途

「オレンジ色のテープライト」として流通している製品は、光の作り方で4種類に分かれます。同じ「オレンジ」でも中身は別物で、鮮やかさ・熱への強さ・価格が変わります。

590〜610nm
直アンバー(単色オレンジ)
橙色に光る半導体そのものを発光させる方式。スペクトルの幅が狭く(約15nm)、いちばん純度の高いオレンジが出る。ただし熱に弱い。
色の純度が最優先なら
青チップ+蛍光体
PCアンバー
青色LEDに蛍光体をかぶせてオレンジを作る方式。幅の広い光(約70nm)でやや白っぽいが、熱に強く明るい。屋外・高温向き。
屋外・熱いところなら
R+G混合
RGB オレンジ設定
赤(R100%)と緑(G20〜40%)を混ぜて視覚的にオレンジを作る方式。色変化が自在だが粒感が出やすい。調光・色変化が要る用途に。
カラーチェンジ演出
2700K / 2200K
電球色(超暖色)
黄みがかった暖かい白色光。オレンジより柔らかい印象で、飲食店・ホテルロビーの雰囲気照明に使われる。厳密には「オレンジ」ではない。
暖かい雰囲気・間接照明
項目直アンバー(590〜610nm)PCアンバーRGB オレンジ設定電球色(2700K)
色の鮮やかさ・純度最も高い(幅 約15nm)中(幅 約70nm・やや白っぽい)中(混色のやや粒感あり)低(白みがかった暖色)
熱に強いか弱い(25→85℃で約60%低下)強い(同条件で10〜16%低下)赤成分が弱い(赤はAlGaInP系)強い(InGaN系+蛍光体)
色変更不可(固定)不可(固定)可(色変化・調光自在)不可(調光のみ)
明るさ低め高い高い高い
演色性(Ra)単色のためRa概念になじまない単色寄りのためRa概念になじまない低めRa80〜90以上の製品多数
主な用途炎演出・看板アクセント・色にこだわる装飾屋外サイン・高温になる場所・長時間点灯イベント・カラーチェンジ演出飲食店間接照明・ホテル・住宅
流通量多い(一般的なオレンジテープ)少ない(指定して取り寄せ)多い最も多い
「アンバー」と「オレンジ」は、売り場ではほぼ同じ意味で使われています。 厳密には黄色寄り(590nm付近)をアンバー(琥珀)、赤寄り(600〜610nm)をオレンジと呼び分けますが、 製品名としては混在しているのが実情です。色を厳密に合わせたい案件では、色名ではなく主波長(nm)で指定してください。 「アンバーで」と言われて手配したものが、お客様のイメージより赤かった/黄色かった、というのはこの呼び分けのゆるさから起きます。

オレンジは熱にいちばん弱い — 「夏になると暗い」の正体

オレンジのテープで年に何度かいただくのが、「去年つけた看板が、今年の夏だけ妙に暗い」というご相談です。 製品の劣化を疑われることが多いのですが、多くはそうではなく、材料の性質どおりの挙動です。

① 直アンバーは、熱で光の出力が半分以下まで落ちる

直アンバーのLEDはAlInGaP系という材料で作られています。この系統は温度が上がると効率が落ちやすく、 接合部の温度が25℃から85℃に上がると、光の出力が約60%低下すると報告されています。 同じ条件でPCアンバーの低下は10〜16%にとどまり、温度に対する安定性はおよそ3倍の差があります。

材料の系統使われている色温度が上がったときの落ち方
AlInGaP系(直アンバー)オレンジ・アンバー・赤25→85℃で光出力が約60%低下
InGaN系+蛍光体(PCアンバー)オレンジ(蛍光体で変換)同条件で10〜16%低下
AlInGaP系 一般オレンジ・赤系全般接合温度60℃超で効率が約40%低下
InGaN系 一般白・青・緑同条件で約10%低下

ここが実務でいちばん効いてきます。白のテープと同じ設計で、同じ場所に、同じように付けても、オレンジだけが夏に暗くなるということが起こります。 赤も同じAlInGaP系で熱に弱いのですが(赤色LEDテープの記事でも触れています)、 オレンジ・アンバーはその中でもとくに条件が厳しい側だと考えておいてください。

② 明るさだけでなく、色そのものもずれる

AlInGaP系は温度が上がると発光する波長が長い側(赤寄り)へ4〜5nmずれます(25℃→85℃)。 数字だけ見ると小さく感じますが、直アンバーはもともとスペクトルの幅が約15nmしかない狭い光です。 その幅に対して4〜5nm動くので、「去年より赤っぽくなった気がする」は気のせいではありません。 同じ現場で後から本数を足したとき、既設と新設で色が揃わない原因にもなります。

③ 対策は3つ、どれも施工側でできることです

LEDそのものを変えられない以上、打てる手は接合部の温度を上げないことに尽きます。

それでも高温になる場所(西日の当たるサイン、密閉ケースの中、屋外の常時点灯)が避けられないときは、 直アンバーではなくPCアンバーを指定するという選び方があります。 色の純度は少し譲ることになりますが、夏と冬で明るさが変わってしまう問題は起きにくくなります。

逆に、熱を気にしなくていいケースもあります。 短時間だけ点ける演出照明、空調の効いた屋内のカウンター下、低W/mでゆるく光らせる装飾などです。 この場合は熱より色の純度を優先して、素直に直アンバーで問題ありません。 「屋内か屋外か」ではなく「その場所が何℃になるか」で判断してください。
出典:米国エネルギー省 SSL R&D プログラム資料「Phosphor-Converted InGaN vs. Direct AlInGaP for Amber Lighting Applications」ほか、 LED専門誌 LED professional の PCアンバー特性報告(2026年8月確認)。

用途別 テープライトオレンジ 選定ガイド

設置場所・演出目的によって最適な種類が異なります。

🍺
飲食店カウンター下
間接照明・雰囲気演出
→ 電球色 2200〜2700K
🔥
炎・焚き火演出
装飾・テーマ演出
→ 単色オレンジ 590nm
🎮
ゲーミングルーム
カラーチェンジ必須
→ RGB オレンジ設定
🏪
看板・ロゴ照明
屋外・鮮やかな色
→ 単色オレンジ IP65
🎃
季節・イベント装飾
短期・色変化あり
→ RGB オレンジ設定
🏠
住宅リビング
暖かみ・落ち着き
→ 電球色 2700K

屋外使用のIP防水規格の選び方

屋外でオレンジLEDテープを使う場合、防水規格(IP等級)の選定が重要です。IP20(屋内専用)の製品を屋外に使うと水分による劣化・断線・漏電リスクが生じます。

屋内専用
IP20
完全屋内・天井内隠蔽配線のみ
飛まつ対応
IP44
あらゆる向きの飛まつに耐える。軒下・清掃時の水はね
屋外基本
IP65
防塵・防水噴流対応・看板照明に
水辺・雨直撃
IP67
一時的な水没OK・噴水周辺に
設置場所推奨IP等級備考
店舗カウンター下(屋内)IP20〜IP44清掃時の水跳ね考慮でIP44推奨
軒下・庇下(雨直接かからず)IP65防水噴流対応が安心
屋外壁面・看板IP65以上雨・結露対応
駐車場・雨ざらしIP67水没対応品で安全マージン確保
噴水・池周辺IP68連続水没対応品のみ使用可

屋外でオレンジが選ばれるもう1つの理由 — 虫が寄りにくい

テラス席・屋台・キャンプ場・倉庫の出入口といった屋外のご相談で、色より先に 「虫はどうですか」と聞かれることがあります。これは感覚の話ではなく、 光の波長で説明がつく話です。

虫が強く反応するのは紫外線から青にかけての短い波長で、 とくに365nm付近の紫外線がいちばん虫を集めます。 オレンジ・アンバー(590〜610nm)はここから大きく離れているため、白い光より虫が集まりにくくなります。 照明メーカーの技術資料では、白熱電球の誘虫性を100としたとき、光源ごとの相対値は次のように整理されています。

光源相対的な誘虫性(白熱電球=100)
ブラックライト水銀ランプ(400W)331,000〜391,000
セルフバラスト水銀ランプ394〜441
メタルハライドランプ294〜318
蛍光水銀ランプ292〜320
高圧ナトリウムランプ(透明形)48
黄色蛍光ランプ33
黄色白熱電球28

工場や食品関係で使われる「低誘虫照明」は、まさにこの性質を使ったものです。 380nm以下の紫外線をカットして誘引を約70%減らす方式と、 500〜550nm以下の可視光までカットした黄色系の光源にする方式があり、 後者の考え方はオレンジ・アンバーのテープライトとそのまま重なります。

ただし「虫が来ない」ではありません。 集まりにくくなるだけで、ゼロにはなりません。近くに自販機や白い外灯など短い波長を含む光源があれば、 虫はそちらに集まったうえで周囲に散ります。効果を約束するものとしてではなく、 「同じ明るさなら、白より不利になりにくい」という程度で考えてください。 なお白色LEDは水銀灯と違って紫外線をほとんど出しませんが、青のピーク(450nm前後)は持っています。 その意味で、白色LED<オレンジという差は残ります。
出典:岩崎電気 技術資料「光による害虫の物理的防除方法について(その2)」/ 同社「低誘虫照明」(2026年8月確認)。

屋外で使う前提なら、防水等級とセットで考える必要があります。等級ごとの選び方は LEDテープの防水規格(IP等級)の記事にまとめています。

当店のオレンジ(COB24-OR)の実物と仕様 — この記事の話をそのまま当てはめると

ここまでの「オレンジの扱い方」を、当店で売っているCOBテープライトのオレンジ(型番 COB24-OR)に当てはめます。写真は実物の点灯写真で、合成ではありません。

COBテープライト 24V オレンジ(COB24-OR)の点灯イメージ COBテープライト 24V オレンジ(COB24-OR)の発光面。粒が見えない連続発光
型番COB24-OR(COBテープライト 24V オレンジ)
発光オレンジの単色。COBなので粒(ドット)が出ない連続発光=炎の演出・暖色のアクセントに
電圧・長さDC24V・5m巻・カット単位50mm(線の上で切る)
幅・密度幅8mm・320粒/m
消費電力約12W/m(1巻5mで約60W)
防護等級IP20(屋内専用。本文の屋外IP65以上の区分には該当しない=屋内演出用)
価格¥2,100+税(税込¥2,310)/5m巻。1巻から購入可・ご入金確認後3営業日以内に発送
電源(別売)DC24V 200W(1巻まで)/300W(2巻まで)/400W(3巻まで)。定格の半分で使う

本文②のとおりオレンジ系は熱で暗くなりやすいため、当店ではアルミフレーム(通常型25mm・埋め込み型20mm)に入れる前提で部材を組んでいます。幅8mmなのでどちらにも収まります。密閉カバーへの押し込みと定格いっぱいの連続点灯は避けてください。

色を厳密に合わせる案件では、チェックリストのとおり色名だけで決めず、1巻(税込¥2,310)をサンプルとして先に取り寄せて実物の色味を確認してから本数を発注するのが確実です。暖かみのある白が目的なら電球色3000K(COB24-W3K)、あとから色を変えたい演出ならRGB24+コントローラーが合います。全12色はCOBテープライトの売り場ページへ。

オレンジLEDテープ 購入前チェックリスト

施工後の「思っていた色と違う」「屋外で使えない」を防ぐために購入前に確認してください。

よくある質問(FAQ)

単色オレンジLEDテープとRGBのオレンジ設定は何が違いますか?
単色オレンジLEDテープは波長590〜620nmの橙色チップを使用し、純粋な単色光を発します。RGBのオレンジ設定は赤(R)と緑(G)を混合して視覚的にオレンジに見せる方式です。単色オレンジは色の安定性が高い一方、色変更はできません。RGBは色変化が自在ですが混色のためやや粒感が出やすく、RGB比率の設定で色味が変わります。
電球色(2700K)テープライトとオレンジLEDテープは同じですか?
異なります。電球色(2700K)は黄みがかった白色光で、白色LEDを低色温度にした光です。単色オレンジLED(590〜620nm)は真の橙色単色光です。飲食店の暖かな雰囲気演出なら電球色2700K、炎のような鮮やかなオレンジ演出・アクセント照明には単色オレンジLEDが適しています。
オレンジLEDテープを屋外で使う場合の防水規格は?
屋外使用の場合はIP65以上(防塵・防水噴流対応)が必要です。軒下など雨が直接かからない場所はIP65、水がかかる可能性がある場所はIP67以上を選んでください。IP20(屋内のみ)のテープを屋外に使うと早期劣化・断線・漏電のリスクがあります。
飲食店のカウンター下間接照明にオレンジLEDテープは使えますか?
使えますが目的によって選定が変わります。「暖かみのある雰囲気」が目的なら電球色2700〜2200Kが適しています。「鮮やかなオレンジ色のアクセント」「炎を連想させる演出」が目的なら単色オレンジLED(590〜620nm)またはRGBのオレンジ設定を選んでください。両者は見た目がかなり異なるため施工前にサンプルで確認することを推奨します。
PCアンバーとは何ですか?普通のアンバーLEDと何が違いますか?
PCアンバー(Phosphor-Converted Amber/蛍光体変換アンバー)は、青色LEDチップに蛍光体をかぶせてオレンジ色を作る方式です。オレンジ色の半導体そのものを光らせる直アンバー(AlInGaP)とは作り方が根本的に異なります。いちばん大きな違いは熱への強さで、直アンバーは接合温度が25℃から85℃に上がると光の出力が約60%落ちるのに対し、PCアンバーは10〜16%の低下にとどまります。一方でスペクトルの幅は直アンバーが約15nmと狭く色が純粋なのに対し、PCアンバーは約70nmと広く、単色としての鮮やかさでは直アンバーに劣ります。屋外や高温になる場所ではPCアンバー、色の純度を優先する演出では直アンバーが向きます。
オレンジのLEDテープが夏になると暗くなるのはなぜですか?
直アンバー(AlInGaP系)のLEDは熱に弱く、接合温度が上がると光の出力が大きく落ちるためです。AlInGaP系は接合温度が60℃を超えると効率が約40%低下するのに対し、白や青に使われるInGaN系の低下は約10%程度にとどまります。さらに温度が上がると発光波長も長い側へ4〜5nmずれるため、明るさだけでなく色味も変わります。対策は放熱で、アルミフレームに入れる、密閉したカバーに押し込まない、定格いっぱいの電流で連続点灯させない、の3点が基本です。高温環境が避けられない場合はPCアンバーを選ぶ方法もあります。

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