カフェや飲食店の間接照明は、空間の雰囲気を左右する重要な要素です。LEDテープライトを使えば、カウンター下・天井コーブ・棚下など、様々な箇所に柔軟に光を取り込めます。本記事では、実際の施工事例をもとに部材選定・電源容量計算・アルミフレーム固定・調光器接続の実務ポイントを解説します。

1. 施工概要と使用箇所

今回の事例は、35席規模のカフェにおけるカウンター周辺の間接照明です。施工箇所は以下の3か所です。

施工箇所延長目的
カウンター下(幕板内)約6mフットライト・足元の演出
天井コーブ(折り上げ天井)約12m空間全体の柔らかな主照明補助
棚下(ドリンクディスプレイ)約4m商品をきれいに見せる

合計22mのLEDテープを施工し、1か所の調光器でゾーン別に光量調整できる設計としました。

2. 部材選定の理由

LEDテープ:COBテープ 24V / 電球色(3000K)

間接照明で最も重視されるのは均一な発光です。SMDテープはLED素子のドット感が出やすく、アルミフレームで拡散させても点々と見えてしまう場合があります。COBテープは基板全面が発光するため、ドット感がなく柔らかい光の帯になります。

POINT 飲食店の間接照明は食材・料理の色の見え方に直結します。Ra80以下のLEDは食材が不自然な色に見え、顧客満足度の低下につながります。飲食店には必ずRa90以上を推奨します。

アルミフレーム:埋め込みタイプ(Tチャンネル)

天井コーブには埋め込み型アルミフレーム(Tチャンネル)を使用しました。フレームを溝に嵌め込むことで、LEDテープが直接見えず光の帯だけが浮かび上がる仕上がりになります。カウンター下と棚下には通常タイプ(Uチャンネル)を使用し、施工コストを抑えました。

電源装置:防雨型スイッチング電源 24V 150W × 2台

電源容量の計算は以下の通りです。

施工箇所使用テープ消費電力(W/m)延長消費電力計
カウンター下COB24 7W/m7W6m42W
天井コーブCOB24 7W/m7W12m84W
棚下COB24 7W/m7W4m28W
合計154W

合計154Wに対し、余裕率として1.2〜1.3倍を掛けると185〜200W以上の電源が必要です。今回は150W電源を2台設置し、ゾーンを分けて接続することで安全余裕を確保しました。

注意 電源容量は必ず1.2〜1.3倍の余裕率を確保してください。ギリギリの容量では熱による出力低下・寿命短縮・最悪の場合過熱保護が繰り返し作動します。

3. アルミフレームの固定方法

アルミフレームの固定には両面テープと専用クリップを併用しました。

  1. 下地の確認 — 天井コーブは石膏ボード。直接ビス打ちできないため、下地(木材)の位置を磁石で確認してからクリップをビス固定
  2. フレーム仮置き — 水平器で水平を確認しながら1mずつ仮置きし、継ぎ目が目立たないよう位置を調整
  3. LEDテープの貼り付け — フレームをすべて固定した後、LEDテープを端から連続して貼り付け。途中でカットが必要な場合はカット位置(マーク)を確認
  4. 接続と結線 — コネクタで接続し、電源への配線は壁内を通して露出を最小化

4. 調光器の接続とゾーン設計

今回は1か所の調光パネルでカウンター・コーブ・棚下の3ゾーンを個別に調光できる設計にしました。

調光対応の確認ポイント LEDテープとコントローラーは「PWM調光対応」と明記されたものを組み合わせてください。対応していないテープにPWM信号を入れると、ちらつきや誤動作の原因になります。

5. 仕上がりと施主の反応

施工完了後、オーナーから「思っていた以上に柔らかく上品な明かりになった」とご好評いただきました。天井コーブのCOBテープはドット感がまったくなく、光の帯が天井に沿ってなめらかに広がる仕上がりになりました。調光機能によって夕方以降は少し落とした光量でムードを演出できており、時間帯によって空間の表情を変えることができています。

6. 施工のまとめ

項目選定内容理由
LEDテープCOBテープ 24V 3000K Ra90+均一発光・高演色・電圧降下対策
アルミフレーム埋め込み型(コーブ)+ 通常型(その他)コーブは光源を隠す仕上げ重視
電源150W × 2台合計154W + 余裕率1.3倍 = ゾーン分散
調光器PWM調光 2chゾーン別調光・ちらつきなし

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