LEDテープ 分岐配線 施工ガイド

LEDテープライトの分岐配線方法
T字分岐・並列分岐のやり方と電圧降下・電源容量の注意点

「分岐したら末端が暗い・点かない」を防ぐ、配線パターンの使い分けと容量計算

T字分岐 並列分岐(スター配線) 電圧降下対策 電源容量 ×1.2
⚠ 「とりあえず分岐」は末端が暗くなる・点かない原因になります LEDテープを直列でつなぎ続けたり、容量を確認せず分岐すると、電源から遠い末端ほど明るさが落ち(電圧降下)、全テープの合計消費電力が電源容量を超えると全体が暗く・点滅します。分岐は「配線パターンの選定」と「電源容量の計算」をセットで設計してから施工してください。

分岐配線の3つの基本パターン

LEDテープの分岐は大きく3パターンあります。明るさのムラを抑えるなら、電源から各テープへ個別に給電する並列分岐(スター配線)が基本です。

直列
直列延長つなぎ
1本のテープを端から端へつなぎ続ける。配線は最短だが末端ほど暗くなりやすい。短尺向き。
短尺のみ
T字
T字分岐
幹線の途中から枝を出す。コの字・ロの字の間接照明など分岐点が少ない配置に。
L字・コの字
並列
並列分岐(スター配線)
電源(または分配器)から各テープへ個別給電。電圧降下を分散でき明るさが揃う。長尺・多分岐の基本。
推奨・多分岐向き
パターン明るさの揃いやすさ配線量向いている現場
直列延長つなぎ末端が暗くなりやすい少ない合計5m以下(12V)/10m以下(24V)の短尺
T字分岐分岐数が少なければ良好L字・コの字の間接照明、看板の枠
並列分岐(スター配線)揃いやすい(推奨)多い長尺・多分岐・店舗全体の間接照明

分岐で末端が暗くなる原因=電圧降下

分岐後の配線(テープの銅箔+延長ケーブル)が長いほど抵抗で電圧が下がり、電源から遠い末端ほど暗くなります。電圧降下は ΔV = 2 × 電流 I × ケーブル抵抗 R × こう長 L で増減し、同じ消費電力なら電流の大きい12Vの方が24Vより約2倍降下します。長い分岐ほど24V・太線・短経路で設計してください。

電圧直列でつなげる目安の長さ末端電圧降下の傾向長尺時の対策
DC12V合計約5mまで短い距離で降下が大きい並列分岐+中間給電(両端給電)
DC24V合計約10mまで12Vの約半分並列分岐+電源を近接配置
共通延長ケーブルを太く(断面積を上げる)・短くする

※ 上限長はテープのW/m(消費電力)でも変わります。高密度・高出力テープほど許容長は短くなるため、メーカー仕様の「最大連結長」を必ず確認してください。

分岐時の電源容量の計算(合計W × 1.2)

分岐した全テープの合計消費電力に対し、電源(PSU/ドライバー)は余裕率を見て1.2倍以上の容量を選びます。容量ギリギリは発熱・寿命低下・電圧不安定の原因です。

計算式

必要電源容量(W)= テープのW/m × 分岐の合計長(m)× 1.2

条件(例)合計長合計消費電力×1.2選ぶ電源
14.4W/m を 5m×2分岐10m144W173W200W電源
14.4W/m を 5m×3分岐15m216W259W300W電源
9.6W/m を 3m×4分岐12m115W138W150W電源
19.2W/m を 4m×3分岐12m230W276W300W電源

合計が1台の電源容量を超える場合は、電源を2台に分けてエリアごとに分散給電します。幹線ケーブルも合計電流に耐える断面積(例:合計10AならAWG16〜14相当以上)を選んでください。

分岐の接続方法(コネクタ分岐 vs はんだ分岐)

分岐点の接続はワンタッチコネクタとはんだ付けの2通り。現場条件で使い分けます。

T字分岐コネクタ(ワンタッチ)

  • 施工が速い・工具不要で再利用も可能
  • 屋内・短期・やり直しの可能性がある現場向き
  • 接点が増えるため接触不良・緩みのリスク
  • 振動・湿気のある場所では経年で不点灯の恐れ
  • テープ幅・極数に合った専用品を選ぶ

はんだ付け分岐

  • 接点抵抗が小さく確実・長期安定
  • 屋外・長尺・天井裏など手が入りにくい場所向き
  • 施工に時間と技術が必要
  • 屋外は熱収縮チューブ+防水処理が必須
  • RGB/RGBWは極性・配列の間違いに注意

分岐配線の施工手順

配線図で分岐パターンと給電点を決める
テープの総延長・分岐数・電源の設置位置から、直列/T字/並列分岐のどれにするかを先に決めます。長尺・多分岐は並列分岐(スター配線)を基本にします。
合計消費電力から電源容量を計算する
W/m×合計長×1.2で電源を選定。1台で足りなければエリア分けして電源を分散します。幹線ケーブルの断面積も合計電流で確認。
カット位置(ハサミマーク)で正確に切る
分岐するテープは必ずカットマーク上で切断します。中途半端な位置で切るとその区画が点灯しません。極性(+/−、RGB配列)も確認。
コネクタまたははんだで分岐接続する
屋内短期はコネクタ、屋外長尺ははんだ付け。極性を揃え、はんだは熱収縮チューブで絶縁。接続後は引っ張って外れないか確認します。
通電して末端の明るさ・発熱を確認する
固定前に仮通電し、全分岐が点灯するか、末端が暗くなっていないか、電源・接続部が異常発熱していないかを確認してから本固定します。

分岐配線 施工前チェックリスト

よくある質問(FAQ)

LEDテープを分岐すると末端が暗くなるのはなぜ?
主な原因は電圧降下と電源容量不足です。分岐後の配線が長いほど抵抗で電圧が下がり、電源から遠い末端ほど暗くなります。12Vは24Vより約2倍降下しやすいため長い分岐ほど顕著です。また全テープの合計消費電力が電源容量を超えると全体が暗く・点滅します。対策は、直列でつなぎ続けず電源から各テープへ個別給電する並列分岐(スター配線)にすること、電源を必要容量の1.2倍以上にすること、配線を太く・短くすることです。
LEDテープは何本まで分岐できる?
本数の固定上限はなく、電源容量と配線径で決まります。基準は「合計消費電力(W/m×合計長)×1.2 ≦ 電源容量」。例えば14.4W/mを5m×3本に分岐すると216W、電源は約260W以上必要で300W電源を選びます。さらに幹線ケーブルが合計電流に耐える太さであることを確認し、容量が足りなければ電源を分けて分散給電します。
T字分岐コネクタとはんだ付けはどちらが良い?
屋内・短期・やり直しの可能性がある現場はワンタッチのT字分岐コネクタ、屋外・長期・確実性重視ははんだ付けが向きます。コネクタは速くて再利用できますが接点が増えるぶん接触不良のリスクがあります。はんだ付けは確実ですが時間がかかり、屋外では熱収縮チューブや防水シーリングでの絶縁・防水が必須です。天井裏など後から手が入りにくい場所でははんだ付けを推奨します。

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