図書館・公共施設 LED照明施工事例
施工事例 B-56 / 図書館・公共施設

図書館・公共施設 LED照明施工事例
4000K/Ra90均一照度でグレアゼロ・読書疲労軽減・電力54%削減

1,200㎡市立図書館 / 4ゾーン設計 / 電力54%削減 / 眼精疲労クレームゼロ達成

施工概要:図書館照明の特殊性とLED化の課題

図書館は、読書・学習・調査という長時間の視作業が行われる施設であり、照明設計に求められる要件は一般施設より厳格だ。グレア(まぶしさ)の排除・均一な照度・長時間点灯への対応・静音性の4点が特に重要となる。

今回の施工対象は、1日平均450人が利用する1,200㎡の市立図書館。蛍光灯(昭和60年代設置)の老朽化が進み、ランプ切れが頻発していた。設備維持費の削減と利用者サービス向上(眼精疲労軽減・快適な読書環境)を両立するため、フルLEDリニューアルを実施した。

閲覧室に4000K/Ra90の均一照明(500lx)を配備し、書架エリアに人感センサーLEDを採用、視聴覚室は調光対応とした4ゾーン構成で、公共施設としての快適性と省エネを両立した。

0件
眼精疲労・まぶしさクレーム
54%
電力削減率
-180万
年間維持管理コスト削減
+26%
利用者満足度向上

施工前の課題:老朽蛍光灯による問題

グレアによる眼精疲労

旧来の蛍光灯(むき出しタイプ)は輝度が高く、閲覧テーブルで読書中に視野に入る光源が眩しいという苦情が年間15〜20件。「長時間いると目が疲れる」「蛍光灯がちらつく」という利用者の声が運営部門に届いていた。

書架エリアの照度不均一

書架の間(通路)は光が届きにくく、床面照度が50〜80lxと低い箇所があり、本の背表紙の文字が読みづらい状況。特に高齢の利用者から「暗くて本が選べない」という声が複数寄せられていた(JIS Z 9110の図書館閲覧室推奨照度:500lx)。

維持管理コストの増大

1,200㎡の施設に蛍光灯を約180本使用。年間交換本数が約120本で、工事業者への依頼費を含めると年間の照明関連維持費が約240万円。さらに老朽化が進む安定器の交換費用も加算され、施設管理部門の大きな負担となっていた。

ちらつきによる集中力低下

インバータ式蛍光灯でも高周波点灯(40kHz帯)のちらつきが存在し、長時間の読書・勉強中に無意識の疲労を引き起こす可能性がある。特に光感受性の高い利用者(発達障害・片頭痛持ち等)から配慮を求める声があった。

4ゾーン照明設計:快適性と省エネの両立

Zone A
閲覧室・学習エリア(メインスペース)
項目仕様
色温度4000K(白色・集中力維持と疲労軽減のバランス)
演色指数Ra90
消費電力10W/m
施工延長240m
合計電力2,400W
照度500lx均一(JIS Z 9110 図書館閲覧室標準値)
グレア対策間接照明方式(天井面バウンス)+アクリルカバー拡散板
特記フリッカーフリー(DCスイッチング電源採用)

閲覧テーブル600席のある主要スペース。間接照明設計(LEDテープを天井コーニスに埋め込み、天井面で拡散)により、光源が直接視野に入らないグレアレス環境を実現。照度均斉度(最低照度÷平均照度)0.75以上を達成し、どの席でも等しく快適な読書照明を確保した。

Zone B
書架エリア・スタック
項目仕様
色温度4000K
演色指数Ra90
消費電力8W/m
施工延長180m
合計電力1,440W(通常時・人感センサー全点灯)
照度200〜300lx(書架通路・JIS Z 9110 書庫推奨値200lx以上)
センサー人感センサー(PIR)15分タイマー:人がいない通路は20%調光待機

書架間の通路幅は約900mm。各書架上部に沿ってLEDテープを配置し、背表紙全体を均一に照らす設計。人感センサーにより、利用者がいない通路は自動調光(100%→20%)することで大幅な省エネを実現しながら、必要な時に瞬時に全点灯する快適な使用感を確保した。

Zone C
エントランス・貸出返却カウンター
項目仕様
色温度3500K(白色・温もりと清潔感のバランス)
演色指数Ra90
消費電力10W/m
施工延長40m
合計電力400W
照度300〜500lx

来館者が最初に接するエントランスと、司書が業務を行う貸出カウンター。閲覧室の4000Kより少し暖かみのある3500Kで「来やすい図書館」の印象を演出。カウンター作業面(バーコードスキャン・図書整理)は500lxを確保。

Zone D
視聴覚室・多目的スペース
項目仕様
色温度3000K〜5000K(PWM調光+色温度可変)
演色指数Ra90
消費電力12W/m
施工延長60m
合計電力720W(最大)
照度30〜600lx(映写モード〜会議モード)
プリセット映写:30lx / 説明会:300lx / 閲覧:500lx / 展示:色温度可変

映画上映・講演会・読み聞かせ・展示会など多目的に使われるスペース。調光コントローラーで用途に応じた照明プリセットを設定。映写時は30lxまで絞り、講演会は300lx、閲覧時は500lxと、ワンタッチで切り替えられる環境を構築した。

全体施工仕様・コスト試算

ゾーン色温度Ra延長電力照度目標
Zone A 閲覧室4000KRa90240m2,400W500lx均一
Zone B 書架4000KRa90180m1,440W200〜300lx
Zone C エントランス3500KRa9040m400W300〜500lx
Zone D 視聴覚室3000〜5000KRa9060m720W30〜600lx
合計520m4,960W

電力コスト試算(年間)

開館時間:10時間/日 × 300日/年(休館日除く)= 3,000時間/年

  • LED実効消費電力(人感センサー効果込み):約3,500W × 3,000h = 10,500kWh/年
  • 従来蛍光灯換算:約7,600W × 3,000h = 22,800kWh/年
  • 削減電力:約12,300kWh/年
  • 電力削減コスト:12,300kWh × ¥27 = 約332,000円/年
  • ランプ・安定器交換費削減:約1,800,000円/年(従来比)
  • 業者呼び出し・高所作業費削減:約200,000円/年
  • 合計削減効果:約2,332,000円/年

初期投資(機器+施工):約420万円 / 投資回収期間:約1.8年

図書館照明で最重要:グレア(まぶしさ)対策の具体的手法

グレア対策手法 効果 今回の採用可否
間接照明(天井バウンス) 光源が直接視野に入らず、まぶしさゼロ 採用(閲覧室・視聴覚室)
拡散カバー(アクリル・乳白) 輝度を分散し眩しさを緩和 採用(全ゾーン)
ルーバー(格子シェード) 光の放出角を制限し直接光を抑制 △(一部書架上部に採用)
高さによる制御(低照度+均一配置) 光源を視線より高く配置しグレア回避 採用
UGR値(統一グレア評価指数)管理 UGR19以下で快適な読書環境(ISO 8995準拠) 採用(UGR16達成)

図書館においてUGR(Unified Glare Rating)値は19以下が快適な視作業の目安。今回の間接照明設計ではUGR16を達成し、長時間閲覧でも眼精疲労が生じにくい環境を実現した。

施工後6ヶ月KPI:数値で見る効果

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眼精疲労・まぶしさクレーム
54%
電力削減率
-180万
年間維持管理コスト削減
+26%
利用者満足度向上
+19%
平均滞在時間増加
0件
ランプ切れによる業者呼出し

最大の効果:書架エリアの人感センサーによる省エネ
書架180mに人感センサーを設置した結果、利用者がいない時間帯(20%調光)の比率が平均で全点灯時間の約65%に達した。書架エリアだけで年間約22万円分の電力削減となり、センサー導入コストを1年以内に回収した計算になる。

図書館LED施工の4つの注意点

01
静音性の確保
図書館は静寂が求められる。PWM調光コントローラーの一部モデルは可聴域のノイズ(ジー音)を発生させる。DCスイッチング電源は高周波帯で設計されたものを選定し、現地試験で無音を確認してから採用する。
02
高所作業と書架への配慮
書架上部へのLED設置は高所作業が発生する。施工中は閲覧中の利用者への配慮(区画養生・作業時間の制限)が必要。公共施設では夜間・休館日施工が基本となるため、工程計画を余裕を持って立案する。
03
均斉度の確保
閲覧室の照度均斉度(最低照度÷平均照度)はJIS Z 9110で0.7以上が推奨。LEDテープの設置間隔・天井高・拡散板の有無によって大きく変わるため、事前に照度シミュレーションソフト(DIALux等)で検証することが重要。
04
非常灯・誘導灯との分離
LED照明回路と非常用照明(誘導灯・非常灯)は必ず別回路で設計する。調光回路に誘導灯を接続すると電圧変動で誘導灯の充電・点灯に悪影響が出る可能性があり、消防法上の問題にもなりうる。

使用製品:COB 24V LEDテープ(Ra90・グレアレス対応)

今回の施工では、LED PRO SHOP取り扱いのCOB 24V LEDテープ(Ra90)を全ゾーンに採用。24V駆動による低発熱・長距離配線に加え、COB構造による均一な発光面が拡散板と組み合わせて特に効果を発揮した。

  • 演色指数:Ra90(標準グレード)/ Ra97(高精度グレードも在庫)
  • 色温度ラインナップ:2700K / 3000K / 3500K / 4000K / 5000K
  • 消費電力:8W/m 〜 14W/m
  • 電源電圧:24V DC
  • フリッカーフリー:DCスイッチング電源との組み合わせで実現
  • IP等級:IP20(室内標準)/ IP65(湿気・結露が心配な箇所)
  • 連続点灯寿命:約50,000時間(10時間/日で約14年)

公共施設・官公庁・教育施設への実績多数。補助金申請書類(省エネ診断書)作成サポートも対応可能。

図書館・公共施設のLED照明は無料でご相談

グレアレス設計・均一照度・省エネ・補助金活用を組み合わせた最適提案を行います。照度シミュレーション・UGR計算・電力削減試算は無料で対応。公共施設向け実績・見積もりはお気軽にお問い合わせください。

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