施工方法ガイド

LEDテープの隠蔽配線・天井裏ふところ施工ガイド
配線を見せない取り回しと点検口の考え方

延長ケーブルでの離隔・ふところ内の固定と防熱・隠したジョイントが触れなくなる失敗の防ぎ方を施工業者向けに解説

公開: 2026-06-09 | カテゴリ: LEDテープ施工ガイド

この記事の狙い:間接照明の見栄えは「光源と配線がどれだけ見えないか」で決まります。テープ本体は折り上げ天井や見切りの裏に隠せても、電源・延長ケーブル・ジョイントの隠し方を間違えると、電圧降下・放熱不良・保守不能というトラブルに直結します。隠す技術と「あとで触れる」両立のコツをまとめました。

「隠す3要素」を分けて考える

隠蔽配線は一括りにせず、隠す対象を3つに分けると設計が崩れません。それぞれ隠し方と注意点が違います。

① テープ本体
見切り裏
折り上げ・コーニス・見切り材の裏に。放熱と光の抜け(ドット感)を両立。
② 配線・延長
ふところ内
2次側延長ケーブルでテープと電源を離す。距離は電圧降下計算に加算。
③ 電源・接続
点検口付近
電源とジョイントは交換・点検できる位置に。埋め殺し厳禁。

電源とテープを離す(2次側延長)の基本

テープを見せたい位置に置き、電源は天井裏や点検口の近くに隠す——この分離は2次側(DC側)の延長ケーブルで行います。電源1次側(AC100V)の延長は電気工事の範囲なので、隠蔽でも有資格者が施工します。

落とし穴:延長分も電圧降下に効く

「テープは5mだから余裕」と思っても、電源からテープまでの延長が10mあれば、その往復20m分の抵抗が電圧降下に乗ります。隠蔽で電源を遠ざけるほど降下が増えるため、延長は必要最小限にし、太めのケーブルを使うか24V以上のテープを選びます。

延長を含めた電圧降下の考え方

電圧降下(V)= 電流(A)× ケーブル抵抗(Ω/m)×(延長長 × 2) 電流(A)= テープ消費電力(W)÷ 電圧(V) → 延長が長いほど降下大。降下が定格の±10%を超えるなら ・ケーブルを太く(断面積アップ) ・電源をテープ寄りに移す ・24V/48Vテープに変更

例:24V・48Wテープ(電流2A)を、電源から8m延長して給電。
ケーブル0.1Ω/m ×(8m×2)= 1.6Ω → 降下 2A × 1.6Ω = 3.2V(24Vの±10%=2.4Vを超過)
→ ケーブルを太くするか電源を近づける。「延長=ただの配線」ではない

ふところ内に隠すときの放熱・離隔

天井裏(ふところ)や狭い見切り内にテープ・配線を押し込むと、熱がこもって輝度低下・変色・寿命短縮を招きます。隠蔽時ほど放熱設計が重要です。

項目 NG施工 推奨 理由
テープの放熱 断熱材に直貼り アルミプロファイルに貼る 金属で熱を逃がす。樹脂・断熱材は熱がこもる
断熱材との関係 断熱材で覆う/埋める 離隔を取る・覆わない 密着で温度上昇。低W/m品の選定も有効
電源の設置 断熱材内に埋め殺し 放熱スペース確保+点検口近く 電源は発熱・寿命部品。交換前提で配置
ケーブルの固定 テープ糊面でべた貼り サドル/インシュロックで固定 自重・振動でジョイントに張力をかけない

隠蔽配線の施工手順

「触れなくなる」失敗を防ぐ点検口の考え方

隠蔽配線の最大の失敗は「キレイに隠したが、不点灯になったとき手が入らない」ことです。LEDテープで故障・劣化しやすいのは電源・ジョイント・コネクタの3点。これらは必ず「触れる側」に置きます。

よくある質問

Q. LEDテープの電源(ACアダプター)を天井裏に隠して、テープだけ見える位置に出すことはできますか?
できます。テープと電源は2次側の延長ケーブルで離せるため、電源を点検口の近くやふところ内に置き、テープへは延長ケーブルだけを伸ばす設計が一般的です。ただし延長分も配線距離に加わり電圧降下が増えるので、テープ長と延長長を合わせて計算してください。また電源(直流電源装置)は発熱・寿命部品・PSE対象品のため、完全に取り出せない場所への埋め殺しは避け、点検口の近くに配置して交換できるようにします。
Q. テープとテープのジョイント(中継コネクタ)を天井裏に隠しても大丈夫ですか?
見栄えのためにジョイントを隠すのは一般的ですが、接触不良が起きやすい箇所のため「二度と触れない場所」への完全隠蔽は避けてください。差込式コネクタは経年や振動で緩む可能性があり、はんだ+熱収縮の方が隠蔽部には安心です。やむを得ず隠す場合は、その真上・近くに点検口を設ける、接続位置を図面に残す、はんだ接続にする、のいずれかで保守性を確保します。
Q. 天井裏(ふところ)にLEDテープや電源を入れると熱はこもりませんか?
断熱材や狭いふところに密着させると放熱できず、テープの輝度低下・変色・寿命短縮、電源の保護停止につながります。テープはアルミプロファイル等の放熱材に貼って熱を逃がし、断熱材に直接埋めない・密着させないのが原則です。電源も周囲に放熱スペースを確保し、断熱材で覆わないでください。高W/mテープほど発熱が大きいので、隠蔽環境では低めのW/mを選ぶのも有効です。

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