75㎡のクラフトビアバー。30種以上のタップを誇るこの店では、タップカウンター上部の蛍光灯(4200K昼白色)が醸し出す青白い光が、ビールの魅力を損なっていた。「せっかくゴールデンエールやアンバーエールの美しい色味があるのに、蛍光灯の光だと安っぽく見えてしまう。グラスに注いだ瞬間の色が全然映えない」とオーナーは語る。
バックバーに並ぶ200本以上のボトル・缶も、蛍光灯下ではラベルの印刷色が正確に見えず、スタッフが銘柄を確認しづらいという業務上の問題もあった。タップカウンター周辺の結露・清掃水による蛍光灯の腐食も進んでいた。
LED PRO SHOPへの相談で、タップカウンター専用3000K/Ra90・バックバー棚内照明・IP44防湿対応の4ゾーン設計が提案された。「ビールの色で照明を選ぶという発想がなかった」と全面的な換装を決断した。
クラフトビアバー オーナー の声
「3000Kの電球色に変えてから、お客さんがビールを注文したときに思わず『きれい』と言ってくれるようになりました。バックバーのボトルが輝いて見えて、店全体が高級感ある雰囲気になりました。電気代も月1万円以上下がって、正直驚いています。」— 都内・クラフトビアバー オーナー
クラフトビアバーの照明設計は、一般的な飲食店とは異なる2つの専門要件があります。①ビールの色・泡質を最大限に引き立てる演色設計と②タップ周辺の結露・湿気に対する防湿仕様です。
クラフトビールは色の多様性が特徴です。ゴールデンエール(薄い黄金色)・アンバーエール(琥珀色)・スタウト(漆黒)・IPAの各色は、光の色温度によって見え方が大きく変わります。3000K電球色・Ra90以上は赤〜橙の波長を豊富に含み、ビールの暖かみのある色を自然かつ魅力的に見せます。4000K以上の白色光では青みが強くなり、特にゴールデン系のビールが安っぽく見えてしまいます。
タップカウンター周辺はドラフトビールの結露・グラスの水滴・清掃時の水飛びが日常的に発生します。防湿仕様のないIP20の照明器具を設置すると、腐食・絶縁不良・漏電のリスクが生じます。タップ近傍はIP44以上が安全基準の目安です。
施工概要:クラフトビアバー 75㎡(タップ30種・バックバー200本)/ タップカウンター3000K/Ra90/IP44・客席3000K/Ra90・バックバー棚内間接照明・外装ファサードIP65 / 施工費45万円 / 44%省エネ・年間16万円削減・回収2.8年
| エリア | 旧照明 | 新LED(COBテープ) | 削減率 |
|---|---|---|---|
| タップカウンター(25m) | Hf蛍光灯40W×12本=480W Ra75 / 4200K |
COB 12W/m×25m=300W Ra90 / 3000K IP44防湿 |
38%削減 |
| 客席テーブル(25m) | Hf蛍光灯32W×16本=512W Ra75 / 4200K |
COB 12W/m×25m=300W Ra90 / 3000K IP20 |
41%削減 |
| バックバー・ボトル棚(15m) | 電球型40W×6個=240W Ra70 / 2700K |
COB 8W/m×15m=120W Ra90 / 3000K IP20 |
50%削減 |
| 外装ファサード・看板(10m) | 外照式蛍光灯40W×7本=280W Ra65 / 4200K |
COB 8W/m×10m=80W Ra80 / 3000K IP65防水 |
71%削減 |
| 合計 | 1,512W | 800W | 47%削減 |
※ 看板ゾーンの昼間消灯・PIR制御を加味した実稼働ベースの削減率は約44%。
クラフトビールの多彩な色調を最大限に引き立てるには、光の「色温度」と「演色性(Ra値)」の両方を適切に設定することが重要です。
| ビールスタイル | 4200K 昼白色での見え方 | 3000K 電球色での見え方 |
|---|---|---|
| ゴールデンエール・ラガー | 薄く、安っぽい黄色に見える | 輝く黄金色・きらめきが際立つ |
| アンバーエール・レッドエール | 赤みが弱く茶色っぽく見える | 深みのある琥珀・赤褐色が映える |
| ヴァイツェン(白ビール) | 濁りが不透明に見え鮮度感が下がる | 柔らかな麦わら色・クリーミーな泡が映える |
| スタウト・ポーター | 漆黒のみで表情がなく見える | 黒に赤みが加わり深みのある色調に見える |
Ra(演色性)は光源下での色の見え方を表す指標です。Ra70以下の蛍光灯では、ボトルラベルの緑・赤・オレンジが本来の色より彩度が低く見え、銘柄の識別に時間がかかります。Ra90以上なら印刷物の色を肉眼に近い精度で再現でき、スタッフのオーダー対応速度が向上します。
クラフトビアバーの顔ともいえるバックバーは、200本以上のボトル・缶が陳列される重要な視覚要素です。棚照明の設計が店舗全体の印象を左右します。
棚内照明はアルミチャンネルにCOBテープ(8W/m)を収め、棚板の上端または下端に設置します。光が直接目に入らないよう遮光板を設けることで、カウンター越しのお客様への眩しさを防ぎます。
| 項目 | 旧照明(年間) | 新LED(年間) | 削減額 |
|---|---|---|---|
| 電力費 稼働18h/日×350日=6,300h |
1,512W×6,300h=9,526kWh ×¥30=285,775円 |
800W×6,300h=5,040kWh ×¥30=151,200円 |
134,575円 |
| ランプ交換費 蛍光灯42本×年2回交換 |
42本×2回×¥400=33,600円 | COB寿命50,000h(約8.8年) ほぼ交換不要 ≒0円 |
33,600円 |
| 腐食・修繕コスト削減 タップ周辺器具の腐食対応 |
年間修繕費約20,000円 | IP44対応で修繕ほぼゼロ ≒0円 |
20,000円 |
| 合計削減額 | 339,375円/年 | 約151,200円/年 | 約160,000円/年(16万円) |
投資回収計算:施工費 450,000円 ÷ 年間削減額 160,000円 = 2.8年で回収。18時間稼働のバーは年間稼働時間が長く、省エネ効果が最大化されます。回収後は毎年16万円が純節約として積み上がります。
クラフトビアバーで使われているHf蛍光灯・電球型蛍光灯は主要メーカーが2025〜2027年に製造終了予定。18時間稼働の長時間営業店では消耗が特に早く、部材調達が困難になる前の計画換装を推奨します。
A. クラフトビールの色・濁り・泡質を美しく見せるには3000K電球色・Ra90以上が最適です。4000K以上の白色光ではビールが寒々しく見え、ビアヘッドの白さも際立ちません。アンバーエールやIPAの琥珀色・ゴールド色を最大限に引き立てる3000Kが業界標準として定着しています。
A. タップカウンター周辺はビールの結露・こぼれ・清掃時の水分で常に湿気があります。タップ直近(50cm以内)ではIP44以上、清掃時に水を直接かけるエリアはIP65以上を推奨します。一般的なバーカウンター用途ではIP44で十分な耐久性が得られます。
A. バックバーのボトル・缶を魅力的に見せるには、棚の上端または下端にCOBテープLEDを仕込む棚内間接照明が効果的です。2700K〜3000Kの温かみのある電球色でビンのラベルやビールの色を引き立て、Ra90以上で印刷物の色を正確に再現します。棚の輝きがバー全体のアンビエントライトにもなり、店内の奥行き感を演出できます。
LED PRO SHOPでは3000K電球色・Ra90以上・IP44防湿仕様のCOBテープLEDを取り揃えています。タップカウンターやバックバー棚照明に最適な製品をラインナップからお選びください。
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